秋の七草
旧暦の秋7月~9月(現在の8月末~11月)に咲く7種類の草花のことをいいます。春の草花は七草粥を食し邪気を払い、一年の無病息災を祈ることが目的とされています。それに対して秋の七草は鑑賞することで季節を感じて慈しむことが目的とされています。

萩(はぎ)
マメ科の植物。古株から多数の新しい芽が出るため「生え木」と呼ばれ、次第に「はぎ」と呼び名が変化したとされています。
尾花(ススキ)
イネ科の多年草。種の形が動物の尾に似ていることが名前の由来です。一般的にはススキと呼ばれています。
葛(くず)
マメ科に分類される大型のつる性植物。蝶のような形の小さい花を円筒状に咲かせます。根からとれる葛粉は葛餅や葛切りの原料として使われ、根を乾燥させたものは葛根湯になります。
撫子(なでしこ)
ナデシコ科の多年草。撫子という名は「撫でるほど可愛らしいピンク色の花を咲かせる」ことが由来とされています。日本女性の清楚さを表現した「大和撫子」はこの撫子の花のことです。
女郎花(おみなえし)
6月~10月頃に小さな黄色い花をたくさん咲かせます。茎まで黄色いため花の時期が終わっても鮮やかな黄色を保ち、長く鑑賞が楽しめます。
藤袴(ふじばかま)
8月~10月頃に小さな花を房状に咲かせ、花の色が淡紫色で弁の形が筒状で袴に似ていることが名前の由来です。
朝貌/桔梗(ききょう)
和歌などにでてくる朝貌は今でいう桔梗ではないかとされています。桔梗の美しい花の形は古くから日本人に親しまれ家紋のモチーフとして使用した武将が多いことでも知られています。


弊社では以前より夏物商品に秋の七草をモチーフにした図柄を使用してまいりました。野に咲く美しい草花を慈しみ、豊かな時間を過ごしてきた日本人の心をいつまでも伝えていきたいと切に思っております。